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ヌッフデュパプのボス・ブログ

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2006年 05月 30日

第55回 ZOO!

昨日はZOOでした! 第55回 「コート・ド・ボーヌ特集その1」
ブルゴーニュラウンドもニュイを抜け、石灰岩の露出する コート・ド・ボーヌへと舞台を移しました!今回はアペラシオンで縛らずに、気になるワインを並べて、ボーヌの楽しみを探ろうというわけです! ラインナップは以下の通りでつ☆
各ワインのコメントは順次アップします!
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    Domaine CORDIE MACON VERGISSON 2004
   ドメーヌ・コルディエ   マコン・ヴェルジッソン  2004
ウェルカムはこの白で☆ クリストフ・コルディエは確かな才能の持ち主!以前のブログのマコンは「ピュリニィ」に例えましたが、このヴェルジッソンはさしずめ「ムルソー」といったところ。 この夏はコルディエを本命にしようかな?

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  1.Domaine BERTAGNA Corton Charlemagne 2000
   ドメーヌ・ベルターニャ   コルトン・シャルルマーニュ 2000
石灰岩の隆起したコルトンの丘、まさにミネラルの玉手箱!濃厚な果実味はすでにほのかなハチミツの香りが出ているのですが、それを凌駕するミネラルは、まったりと絡み付いてきます!ミネラル・クリームソースであります。 爽やかな セージの香りをあわせたい☆

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   2.DOMAINE DES COMTES LAFON
   PULIGNY-MONTRACHE CHAMP-GAIN 2000

   コント・ラフォン ピュリニィ・モンラッシェ 1級 シャン・ガン 2000
いや、お初にお目にかかりました!ラフォンがピュリニィを造っていたとは~☆、磨きこまれた果実味と、精錬されたミネラルが五感に響く! ドミニク・ラフォンの静かな集中力がワインに込められています、ここまでそぎ落としながらもこのニュアンスが滲み出てくる・・・素晴らしい白ワインに出会いました! ピーロートの香野君に感謝せねば。またオファー頂戴ネ!

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   3.Emmanuel ROUGET Savigny-les-Beaune 2003
   エマニュエル・ルジェ  サヴィニー・レ・ボーヌ  2003
   ルジェのサヴィニィーですが、これが(意外にも!)素晴らしかったんです。もっとイライラした、神経質なタッチがあって、「やっぱ時間が(熟成の)かかりますよね~」かなんか言いながら、後出しの’93を飲む! てな展開を予想していたのですが、これがいい感じに力の取れたフルーツの表現で何気にジャイエ・タッチ! キルシュのような華やかな香りと、酸味ののった愛らしい苺の味わいが、2003年というしっかりした額縁に収まっているもんだからヤバイ! ルジェ君がこんなにセンスいいとは知りませなんだ。 それとも引退したアンリが・・・  おっと これもピーロート ラベル! 

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   4. ブラインド・テイスティング
FELTON ROAD PINOT NOIR Block3 2004
   フェルトン・ロード ピノ・ノワール ブロック3 2004
正解はニュージーランドの超新星!フェルトン・ロードですた。フェルトンロードワイナリーはいくつかの区画(ブロック)に分けて、それぞれに適したブドウが植えてあるそうで、ピノを植えてある区画が、「ブロック3」「ブロック5」なのだそうです。以前飲んだのは 最高評価のブロック5でしたが タニックで構成力のある長熟スタイルの「ブロック5」に比べ、チェリー、ベリーの味わいが素直に濃縮しているのがこの「ブロック3」ですね。

きれいに熟したベリー系のフルーツは清潔で、伸びやかです。ルジェの’03サヴィニィがグラスの中で開いてきたので、このブロック3と上手にトレースする部分が多くて、ビックリします。どうしても若干の甘味がラインからはみ出てしまうんですが、ブラインド猛者の皆様にはしっかりバレてしまったようですナ。 残念。 この両者を並べて比較するという好機に恵まれたときに 「ブロック5はコート・ド・ニュイ」 「ブロック3はコート・ド・ボーヌ」と感じていたので今回は狙いに行ったブラインドでした! 

さておき、このワイン、このウマ旨状態ながらヴィンテージが’04だっつうんだからオドロク。南半球だから半年 収穫が早いのを差っぴいたとしてもダヨ、ブルゴーニュでいけば「2002」の状況にある液体。おマセさんなのか?これがオタゴのティピシテなのか! NZワインはこれまで マルボロなど、沿岸地域で発展してきた経緯がありますが、この内陸部のセントラル・オタゴの躍進で ますます面白くなりそうですね☆ 先日「ヴァンダンジュ」で試飲させていただいたクスダ・ワインもここ数年での進化には驚かされます!
新興のワイン産地が 銘醸地で積み重ねられた経験と知識をベースに最新のテクニック(思想)をもって業界の最前線に躍り出る

亡くなられた麻井先生の持論でしたが、まさにその通りの事象がNZで起きているんですね。でも、NZも狭い島国だし、ワインも畑もあっという間に高価なものと成るんでしょうね・・・最後に店長☆ 個人的には「ブロック5」よりもこの「ブロック3」を愛します。
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   5.Emmanuel ROUGET Savigny-les-Beaune 1993
    エマニュエル・ルジェ  サヴィニー・レ・ボーヌ  1993
いや~ん、ウマ熟!なんという魅惑的な熟成でありましょうか!これこそ ブルゴーニュにしか出せない 妖しい雰囲気が立ち込めております。 1993ってちょっと前まで気難しい感じだったけど、すっかりイイ女になりましたよ。 大化けするのよね。 これは大成功。

華やかだった果実味が、じっくりと肉を落として「くびれ」が生まれ、 キルシュのような若々しい香りは 複雑に分解され、精留され、フェロモンを放ち始める。おてんばだったおチビさんも いつしか立ち居振る舞いに ハッとするような色香が・・・ え?「佳音~!」・・・ わが娘もいつかは。いや、うちの子に限っていつまでも「パパだいすきチューー」のハズです!(正気か?)佳音よ、「メゾン・ルロワ ムルソー・ペリエール1973」 のように成長なんか止めてしまったっていいんだぞ!今のままでいいんだ!いつまでも抱っこしてあげれるんだからね!よし、SO2 たっぷりの温泉に通って佳音っちの成長止めたるか!(ワインじゃないから)

さて、アホなおやじは放っておいて・・・・
    
2003年と1993年を並べるなんて店長☆てば! て感じでしょ。オテル・ド・ヤマダでは当たり前に起きることだけど(ディケイド・テイスティングってゆうんですゾ)、コレ、憧れておりました。ま、もちろんあの2003年が10年後にこの1993と全く同じになる・・・訳ではないのですが、こうして並べてみるとこのワインの持てる物の深さが判るような気がします。

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   6.マッサーウォ大司教のブラインド・ミサ
   LA SPINETTA BARBERA D'ASTI Superiore '00
    ラ・スピネッタ バルベラ・ダスティ スペリオーレ ’00
ひぇ~、もう6月になってしまった・・・なんと目まぐるしい1週間・・・・なのにブログはZOOの編集途中のまんま・・・ な~んだ、これじゃ「掲示板」時代と同じじゃん!もう更新してねぇぜ! ダメダメだね! やっぱO型にゃムリなのさ・・・・
あ=わかってるつーの!! 今日追いつくからさ。

デカンターの中は黒々とした赤ワイン! うっとりするようなフレンチオークの香り・・・ラズベリー、ダーク・チェリー、カシスは少々、酸がしっかりと背骨となって直立しておりますナ・・・・後半から歯ぐきに染み渡るこのタンニン!
                  む~ ・・・なんと解釈すればよいのか??
 そこにヒント1発!
「今回のミサのテーマは ”盛岡ワイン界 ” の流れ重視じゃ!」

 店長☆ チコン! とひらめいた☆ ケケケ、今度こそ ゴチソー様だい!
オテル・ド・ヤマダじゃしくっちまったが こんどはオイラのもんだぃ!
旧大陸・・・イタリア・・・北部・・・・ピエモンテ  ほらほら来た来た~~

「さてこの品種、 ドルチェット バルベラ ネッビオーロ のどれかじゃ!」

ナーに言ってんだろ、この酸味があってなおかつこのタンニン!これぞ正統!ピエモンテの王道!ネッビオーロに決まってんでしょ!「スピネッタのランゲ・ネビオーロ」これで決まり!あのスタルデリの若木なんだから。 飲んだ飲んだ ジョルジュ先生のセミナーであきれるほど飲んでるよ~ん!

「なんとこのワインは バルベラ じゃ! モッハッホッハッホ! 参ったろ。」

うそやーーーー バルベラ・・・  ピエモンテの王道が・・・  やめてーーー

またしてもスピネッタ。 またしても大司教様。 トラウマになりそう。

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   7.山田 隆さん 持参の ナチュ系? ブラインド
   Giuseppe Quintarelli Bianco Secco '04
    ジュゼッペ・クィンタレッリ  ビアンコ・セッコ ’04
山田隆さんといえばナチュ系、ビオ系!というわけで予測しながらまっていると
なんと予想を裏切って 透明に澄んだ白ワインがデカンターに入って出てきた!
「おお!濁ってない」 皆一様に驚くのに、本人はどこ吹く風といった顔付き。
なんか怪しい。   
           そう思いつつも飲んでみると 爽やかなアタックで ハーブ、ミネラル、柑橘、トロピカル・・・  第一印象は ソーヴィニヨン・ブラン・・・・ 問題は ロワールか はたまたボルドーか?

「アントゥル・ド・メールの畑で ビオやってるのはこの1軒だけなんです!」

 かなんか言うんでしょ! 見えた! ボルドー・ブラン 造り手は・・わからん!

ところが大司教様が 「ニュートラルなワインに思えるゾ」 なんて おっしゃる。
「ニュートラル」=「シャルドネ」  え、シャルドネ? と 思ってグラスを覗くと あれれ? 確かに 醗酵バターのようなタッチも・・・  いやいや、第一印象重視で!ここはよろしく。

「このワインは イタリアのワインです」  「北部ヴェネトのワインです」

ぶっ! あらら~ クィンタレッリとは! ガルガーネガ(ソアーベのブドウだよ!)、ソーヴィニヨン・ブラン(入っててよかった。)、トレッビアーノ、シャルドネ(おー、大司教様。これを捕らえたんだ)、そして サオリン(トカイ)のブレンドとな。アマローネの巨匠が作る辛口白とは 隆さんもなかなかのセレクトですな。

まだまだ’04とお若いのでソーヴィニヨンのアタックが強いのですな。店長☆セラーにはたしか’99が寝ておりましたよ。今度機会があったら飲みましょうね。
           ( 嘘付け・・・ 開ける気ないクセに。 )
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   7.CAMILLE GIROUD CORTON 1978
    カミーユ・ジロー コルトン  1978
さてさて、当たらないブラインドも終えて、 いよいよ本題。カミーユ・ジローのコルトンであります!ブルゴーニュのビッグ・ヴィンテージ 1978 ですから・・・ おー、これは上手に熟しておりますね ガーネット・・ マホガニー・・ ブラウニー・・ ボーヌらしい苺風味の果実味が余韻を残しつつ、あでやかに熟成したワインです。熟成から来る 森林の風、腐葉土、バルサミコ、ショコラ ・・・微量ながら絡み合うそれぞれの要素が鼻の奥をくすぐっていきます。

ZOOではこれまで、若いリリース直後のワインを意識的に、あまり調理せずに飲んできたという経緯がありますが、 「2日前抜栓よりも5年の熟成」 だまって時間に委ねていく味わいの深さを このようなワインに教わりますね。
78年といえば店長☆14歳。いけないことを覚えつつ、甘酸っぱい思いに悶えていた頃ですね。学校帰り、横浜の元町あたりをウロついて Fェリスの女子といかにおしゃべりするか とか、カバンをお風呂に漬けてペッタンコにしたり・・・やってました。「キング・クリムゾン」を聴いて、頭のフタがあいたのもたぶんこの頃。 

おおっと、店長☆脱線してました。古酒はいろんなものを引き出してしまいますナ。このカミーユ・ジロー、アンリ・ジャイエからもブドウを買い付けるスゴ腕ネゴスとか。 となればこのコルトンの出自はいずこか? 興味は湧きますよね。ジャイエのラインからメオ家のコルトンのブドウでも買ったのか?それともネゴス同士の付き合いで LL からでも調達したのか? ブシャール、レーヌ・ペドーク、ジャドにフェヴレイ、ビショーもありますね。コント・スナールやカピタン・ガニュロなんて渋めのチョイスはいかがですか? 

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   7.最後のブラインド・テイスティング
   Domaine ROBERT ARNOUX 1976
   ロベール・アルヌー ヴォーヌ・ロマネ 1er レ・スショ 1976
驚いてください。この若々しさ!「80年代後半!」というご意見が多数だったように、ジャスト30年熟成のワインとは思えない果実味の力がありました!香りは紛れも無い、これこそブルゴーニュの古酒にしかない香りですね、香気馥郁として、コルトンよりもミネラルの織りなす複雑さが勝り、妖しくも気高くもありました!店長☆的にも、これはストライクど真ん中というワイン。 

ヴォーヌ・ロマネ特集の「ZOO」でも このロベール・アルヌーを取り上げました。レ・スショは 1級畑ではありますが、このドメーヌにとっては看板商品!お値段もほぼ特級扱いのシロモノです!1995年以降ドメーヌを受け継いだパスカル・ラショー、彼のモダンで洗練されたワインは文句ナシに大好きですが、このドメーヌの名を成しめたロベール・アルヌーも当時は革新の旗手だったわけです。時を経て、現代の風潮によればもちろん古典でありクラシックなのですが、それだけにこのように熟成を重ねたワインの味わいは格別であります!

76年といえば店長☆12歳!( 「まだ生まれてな~い」の声に殺意を抱く。) 大人の印がぱやぱやと・・・ いう年頃ですね。横浜の進学校(中高一貫のカトリック!)に入学したものの、周囲の秀才たちの優秀さに圧倒されて、世の広さを身にしみていた頃です。遠くに聞こえる汽笛を枕に居眠りしてたものです。

おおっと、またしても脱線しておりました。ようやくもこの記事を締めくくることと相成りましてホッとしております。永いこと画像だけをさらしておきまして申し訳ありません。また、途中にもかかわらず、激励のコメントくださった、苺殿、大司教様 おかげさまです~☆
次回のZOOは 6月20日 火曜日 であります! まだまだ尽きないコート・ド・ボーヌ特集!第2弾でございます。ご一緒に美味ワインを楽しみましょう!

げ、大司教様またもコメントありがとうございます! コメントへ急げ!
    

by takupape4 | 2006-05-30 02:31 | ZOO・・ワイン会


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