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ヌッフデュパプのボス・ブログ

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2008年 06月 03日

店長☆の東京食べ歩き・・いや、研修です! その2

さて、地下鉄とタクシーを乗り継いで目指すは「カンテサンス」

東京研修 ラウンド2  「カンテサンス」

瀟洒な住宅街の一角にひっそりとあるので見落としてしまいそう!
落ち着いたシンプルモダンなエントランスが上品です!

ウェイティングのラウンジで、ガティノワのグラスシャンパンを
いただきながら一息入れて、いざダイニングへ!

(ラウンジの先客になんと!銀座「青空」の高橋青空さんを発見!
もちろん声なんかかけれず・・ 今度行くからね~と目で訴えとく。)

岸田シェフとの決闘の場であるダイニングは、「皮革」「石」「鉄」と
異なる素材が配され、端整で理性的な空気を演出しています!

そしてテーブルの上に「あった~コレコレ!コレ見に来たのよ!」
「カンテサンス」独自の飾り皿代わりの天然石!(大理石)

実は「Queue de Neuf」で、お寿司を乗せる「まな板」を天然石で
とひらめいた時、イメージをインスパイアされたのがコレでした。
高末石材店の高橋さんと写真見ながらあ~でもないこ~でもない
と想像しながら試作してきたのが「Queue」の石皿なんです!
(早い話が「カンテサンス」のパクリってことか?)
いや、我々のコラボ作品は、厚みといい存在感といいお手本をも
凌駕した出来ですから・・ これはもうQueueオリジナルかと・・
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皿の話しで・・ すいません。  早く料理に行け~!
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とまあ、こんな料理が並ぶわけです、このひとつひとつがスゴイ!
どれもこれ以上のアレンジはムリと思うくらいに考えぬかれ、
鍛え抜かれ、味わいをズバリと切り抜いてあるので余白もなし!

椎茸とセップのビスキュイは「サブレ」の粗い食感にシャンパーニュを
含むことでセップの香りはさらに爆発し、料理は完成される!!

山羊乳のババロワでは料理の味を決めていく2つの基本調味料、
「塩」と「オリーブオイル」の味わいを叩き込まれ、調教される。

ボタンエビはその絶妙な加熱具合にのけぞらされ・・

焼きヤングコーンに添えたソースが「ポップコーン」って・・

焦がしアンディーブは周到に味を含まされ、海藻バターが絡むと
重層的な広がりを見せ、この皿のソースは「あん肝」なんです!!

皿を重ねるごとに、味覚は押し広げられ、好奇心は泡だち、
・・「次は何なんだ~ 次はどんな料理だ(仕掛けだ)~」・・
と食べ進むにつれて脳ミソが飢餓状態になっていく・・
(食事中はメニューが公開されてないんです、スタート時にいわゆる「白紙のメニュー」を渡されるので、次の料理は知らされないのです。なので新しいお皿が来るともの凄く集中します。これまたシェフの戦略なんですな。)

そしていよいよ・・主菜となる2皿へ

「村さんの鱸」
これはいわゆる「キュイッソン・ナクレ(真珠色に輝く火入れ)」の凄さを
見せ付けてくれました。 螺鈿色に輝くその断面はまさに完璧な一瞬を
切り取った証! 
皮目はカリカリに、身は限りなく生に近いが生じゃない!熱は加わって
いるが肉繊維はしっかりジュースを保持していて、生臭みは全く無い!

その火入れ技術もさることながら、この料理が成立するための素材も
凄い!1週間ほどの熟成を経ているとか。 熟成に耐える力のある鱸、
その魚体に施された「村さん」ならではの活〆の技法。
さらには素材の力を見切って適切な熟成を与えた岸田シェフ。 
予約を入れているから当然とはいえ、実にこの皿の調理は1週間前から
すでに始っていた・・  たはは。
 
「シャラン鴨の3時間ロースト」
「エトフェ」と呼ばれる窒息させた鴨。〆た後、身をたたいて血液を
肉の中に留める処理をするのだと。
その鴨を一羽丸ごとにロースト。(6人という人数が良かったんですね
お隣のカップルにはイベリコ豚が出ていました。)
「一分火入れして五分休ませる」を3時間繰り返す・・想像を絶する作業

市村ソムリエの話しでは、岸田シェフは毎日、6時以降は付きっきりで
肉を焼いているのだとか・・これだけは絶対他人任せに出来ないのだと。

さて焼き上がりは ・・・皮目はカリっと、表面からほんの1ミリ程度の
焼付けのみ、薄紙一枚のその集中力たるや、怖いぐらいですね!
繊維に沿って細長く切り出された胸肉は、驚いたことにどの部分もムラ
なく、グラデーションも無く均一な深紅色に焼けている!!   
さらにジューシーな胸肉なんですが、ナイフを入れても余分な肉汁が
したたるなんてことはない! いや、これは聞きしに勝る火入れです。

さて、私ごときの妄想力をはるかに超えた2皿を味わうとなんだか無口
になってきたな。 でもまだまだ続く・・・

by takupape4 | 2008-06-03 00:05 | ≪ 美味求真 ≫


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